持ってる株が公開買い付け(TOB)で上場廃止に!?手続きどうするかのまとめ

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それなりに長く投資していると時々あるんですよね、公開買い付け(TOB)。

最初は「え?、何?上場廃止!?紙切れになっちゃうの??」なんて思っちゃうのでは。でも全然大丈夫。

むしろポジティブな材料です。

というわけで、ここでは保有株が株式公開買い付け(TOB)になったらすることをまとめます。

目次

トライト(9164)の場合

事例があった方が良いと思うので、私の持っていた「トライト(9164)」で説明します。

6月10日に以下のような文書が出されました。

重要なのは、(3)買付け等の期間、(4)買付け等の価格、(7)公開買付代理人です。順番に解説します。

(3)「買付け等の期間」

これは公開買付が行われる期間を表しています。株式保有者はこの期間中にTOBに応募することができます。ただし、この期間が終わるとすぐに上場廃止になるわけではありません。

(4)「買付け等の価格」

これはいくらで買付けされるかを表しています。この場合は1株あたり880円です。一般的には「TOB価格」と言います。

(7)「公開買付代理人」

これはどこの証券会社がTOBの応募を受け付けるかを表しています。今回は野村證券です。

株価はどう動くのか

ここが一番気になるところかと思います。

結論から言うと、株価はTOB価格にさや寄せしていきます。今回のトライトでいえば、以下のような動きとなりました。

6月10日終値 654円 ※この日の引け後にTOB発表

6月11日終値 754円(ストップ高)

6月12日終値 876円

このように限りなくTOB価格に近い価格まで上がります。実際、私も670円で買っていて、安い時には300円台まで下がって「当分塩漬けだな…」と思っていましたから、本当に助かりました。

なぜちょうど同じ880円まで上がらないかと言うと、結局880円が上限なので、これから買って儲けようと思ったらTOB価格の数円下で買わないと利幅が出ないからですね。

と言うことで、TOBが発表されると市場の価格よりも基本的には高い価格が設定されるので、ポジティブサプライズなわけです。

で、問題はここからです。

この記事を読んでいる方は「じゃあどうやってTOBに応募するの?」と疑問を持たれていると思います。また、「応募しなかったらどうなるん?」とか不安でしょう。そこの部分の解説をしていきましょう。

ここから先の選択肢は大まかに3つです。

  • TOBに応募する
  • TOBに応募せず上場廃止になるまで持ち続ける(スクイーズアウト)
  • 上場廃止までに市場で売る

順番に見ていきます。

1 TOBに応募する

重要な事実をお伝えします。

TOBに応募するには、公開買付代理人の証券会社に当該株式を預けている必要があります

喜び勇んでTOBに応募します!と宣言しても、公開買付代理人の会社に口座を持っていて、そこに株を預けていなければ応募できません。

僕は楽天証券でやっていますので、そのままでは応募できないわけです。おそらく、そういう人の方が多いんじゃないかと思います。

じゃあ、どうするのか?答えは簡単、野村證券に株式を移管するのです。やり方は次の通りです。

  • 楽天証券のカスタマーセンターに電話してNISA口座から一般口座に移す(NISA口座で保有している場合はそのままでは移管できないため)
  • 野村證券に口座を開設する
  • 楽天証券から野村證券の特定口座(NISA口座は一人一口座しか作れません)に移管する
  • TOBに応募する=売却する

という流れになります。

文字にするとあっさりなんですが、よく考えるとチョーーー面倒ですね。

まず、別の証券会社に新たに口座開設するのがだる過ぎます。日数もかかるし書類も必要。そもそも楽天証券のカスタマーセンターなんてなかなか電話繋がらないし。

そんなうんざりする手続きを経てもなお大きな壁が存在します。

それは、「売却益がかかる」ということです。

私の場合、640円で500株持っていましたから、880円だと12万円の売却益が出ます。そこに約20%の税金がかかるわけです。つまり約2.4万円引かれてしまうということ。せっかくNISA口座で買っといたのにそんな仕打ちあるかい!って思いますよね。

もちろん、救済手段(税金を取り戻す手段)は存在しています。それは確定申告して損益通算すること。

マジでだる過ぎる。。。

僕の場合、基本的には楽天のNISA口座で買っています。もちろん、遊びで売買するときは特定口座も使いますが、それでもその特定口座内で損益の通算ができるので確定申告なんてしていません。

それをわざわざ野村に口座作って、TOBで売却して、税金取られて、それを通算するために確定申告までするなんて、もうね、常軌を逸していますよ。

てことで、運良く公開買付代理人の証券会社で取引している人でない限り、TOBなんて応募しないんじゃないかな。

2 TOBに応募せず上場廃止になるまで持ち続ける(スクイーズアウト)

じゃあ何もしなかったらどうなんの?と思う人もいるでしょう。

何にもしないと上場廃止前の最終取引日にTOB価格で売却されます。これをスクイーズアウトと呼びます。「あ、それいいじゃん」って思いましたか?でもちょっと待ってください。落とし穴がありますよ。

なんと、自動的に一般口座に移されて売却されるのです。NISA口座ではないですし、特定口座でもありません。一般口座です。つまり売却益に課税される損益通算はできないわ、おまけにですね、現金化されるまで上場廃止から3ヶ月以上かかるときたもんだ。おいおいどうなってんだ、って感じじゃないですか?

こんな選択肢、絶対に取らないでしょう。

ちなみに、上場廃止日は公開買付終了日ではありません。TOB公表時には明確になっていないんです。
(この記事を書いている8月23日時点においても未定です)

3 上場廃止までに市場で売る

結局、現実的にはこれが一番手っ取り早いしコストもかからないんです。

僕は877円で売却しました。TOB価格からは3円低いですが、500株でも1500円ですから、それくらいくれてやリますよ。NISA口座なので売却益は非課税ですしね。

まとめ

というわけで、まとめです。

  • 持株がTOBになったらまずは歓喜!
  • 公開買付代理人の証券会社に口座を持っているならラッキー!TOBに応募しましょう。
  • もしその他の証券会社であれば市場で売った方がラク!

だれかのお役に立てれば幸いです(^^

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この記事を書いた人

1970年代生まれの会社員。
2022年にマッチングアプリで知り合った妻と結婚。
2023年5月にブログ「だれかの役に立つログ」を開設。
旅行・時計・婚活や結婚生活を中心に、だれかの役に立ってくれればいいなと思いながら気ままに経験談を執筆しています。

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